海外FXの特徴であるゼロカット。
これから海外FXを始める方なら、必ず知っておきたい用語のひとつです。
似た用語で強制ロスカットや追証などがありますが、違いがわからない方もいるでしょう。
また、ゼロカットにはメリットだけでなく、デメリットや出金拒否のリスクもあるという噂もありますが、本当かなのかどうか確認していきましょう。
この記事では、海外FXのゼロカットについて、そのメリット・デメリット・国内FXのゼロカットの有無や出金拒否のリスクについてまとめています。
海外FXのゼロカットとは？追証や強制ロスカットとは何が違う？
ゼロカットシステムの仕組みは？どんなメリットがある？
時には相場が想定と逆の方向に急に動いて、取引口座に入れている証拠金よりも大きな損がでてしまう場合もあります。
ゼロカットシステムとは、この時のマイナス分をFX会社が補填し、トレーダーの損失をゼロにしてくれる仕組みのことです。
たとえば、5万円の元手でFX取引をし、7万円の損を出してしまったとします。
2万円分の損失ができますが、ゼロカットシステムのおかげで、トレーダーがFX会社に2万円を追加で払う必要は無くなるのです。
注意ポイント
つまり、ゼロカットは、トレーダーの資金をマイナス損益から守ってくれる、非常にありがたいシステムなのです。
追証と海外FXのゼロカットとの違い
追証というのは追加保証金の略語です。
追証は持っているポジションの評価額が下がり、口座にある証拠金ではポジションを維持することができなくなると発生します。
追証発生後は、追加で証拠金を入れるか、保持しているポジションを減らす必要があります。
追証の支払いもポジション整理も行わず証拠金維持率が規定より下がってしまうと、次項で説明する強制ロスカットが行われてしまいます。
強制ロスカットと海外FXのゼロカットとの違い
強制ロスカットとは、支払い義務のある追証を解消しないで放置した場合に、持っているポジションを取引会社によって強制的に決済されてしまうことです。
海外FXのゼロカットと似ていますが、強制ロスカットの場合はトレーダー側の証拠金を上回った損失を補填してもらうことはできません。
損失分はトレーダーの借金となり、後から必ず取引会社へ返さなくてはなりません。しかも、支払いを延滞すると、利子がつくだけでなく、信用情報が傷つく場合もあります。
ゼロカットなしのFX会社だと、こうした思わぬ借金のリスクがあるので心配です。
ゼロカットをやっていないFX会社は？国内FXはゼロカットがない？
海外のFX会社はゼロカット有りが標準仕様
投資のはずのFXで、万が一借金をしてしまっては元も子もありません。
しかし、相場では何が起こるかわかりません。突発的な相場の動きで、大損を出してしまう可能性はゼロではありません。
不測の事態に備えて、借金を作らずに済むゼロカットシステムがあるFX会社を選ぶと、安心感をもってトレードできます。
国内FXでゼロカットがない！その理由とは？
しかし、残念なことに、ゼロカット有りの国内FX会社は存在しません。というのも、日本の金融商品取引法とゼロカットシステムが両立しないためです。
ゼロカットする際にトレーダーの損益をFX会社が補填することになるのですが、金融商品取引法ではこれが禁止されています。
そのため、日本のFX会社ではゼロカットの恩恵を受けることができず、取引会社への借金を作ってしまうリスクが常にあるのです。
海外FXのゼロカット デメリットや出金拒否のリスクはある？規約違反のケースとは
海外FXのゼロカットのデメリットとは？
実のところ、ゼロカットがあることによる直接的なデメリットは存在しません。
ゼロカットがあるから、と損切りできずにいい加減な取引をしてしまう…などのケースは考えられますが、それはトレーダーの問題です。
FX会社側からすると、ゼロカットはデメリットのあるシステムです。というのは、トレーダーの損失を補填するたびにFX会社が損をするからです。
しかし、ゼロカットシステムを採用しているとトレーダーが集まってくるため、取引量が増え儲けが出るといえます。そのため、海外FXではゼロカットを積極的に採用しているのでしょう。
海外FXのゼロカットの悪用って？違反や出金拒否になる場合も？
そのためFX会社は、ゼロカットを悪用するトレーダーに厳しい対応を取る傾向にあります。よく聞くのは、ゼロカットシステムと違う口座での両建てを使った悪用のケースです。
例えば、口座Aでドル円を100万円分買い、口座Bでドル円を100万円分売るとします。
レバレッジは100倍、口座にはそれぞれ1万円ずつ証拠金を入れています。
その後、相場が大きく動き、口座Aでは儲けが5万円分、口座Bでは損が5万円分出たとしましょう。ゼロカットがなければ、ただプラスマイナスゼロになっただけに見えます。
しかし、口座Bではゼロカットが働くため、無くなったのは最初に入れた1万円だけで、5万円分の損失を返済する必要はありません。
結果、口座AとBに入れた計2万円の資本で、リスクを取らずに4万円の儲けを得ることができました。
しかし、この口座間の両建ては、禁止としている海外FX会社がほとんどです。同じFX会社内ではもちろん、異業者間であっても禁止対象と扱われる場合もあります。
注意ポイント
トレーダーを守るためのゼロカットですが、悪用することによりFX会社の使用規約違反となり、出金ができないケースもありますので注意しましょう。
逆に言うと、ゼロカットを悪用するなど規約違反しない限りは、当サイトで紹介しているまともな海外FX会社で出金拒否をされることはありませんので安心してください。
まとめ
ゼロカットは、元手以上の損失をカバーしてもらえる、海外FXならではの非常にありがたいシステムです。
国内FXでは追証や強制ロスカットはありますが、残念ながらゼロカットは採用していません。
トレーダーへのデメリットは無く、メリットばかりのゼロカットシステム。この恩恵を受けたいなら、海外FXの口座開設を強くおすすめします。